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英国EU離脱のメリット、デメリットについて

イギリスのEU離脱に関して、少し立ち止まって考えたいと思います。

 

そもそもEUってなに?
EUとは欧州連合(European Union)の頭文字であり、ヨーロッパの国々がが経済、外交、司法等協力することで結束する事を理念として組織された連合国のことです。

 

当初は6か国(当時西ドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ)が加盟国としてスタートしました。

EU加盟各国間の単一市場構想を実現する為、域内における人、商品、サービスの移動の自由を図るべく、1985年にシェンゲン協定が調印されました。

つまり加盟国間の国境という障壁を除去していく為の協定で、この協定後に加盟国が増えていくことになります。

1999年には欧州通貨であるユーロが統一通貨として決済開始。(19か国が現在ユーロを決済通貨としている)

2013年7月にクロアチアが加盟したことにより以下の28か国が欧州連合に加わっています。

(加盟国)

 フランス、ベルギー、デンマークスウェーデンチェコエストニア、マルタ、ドイツ、ルクセンブルクギリシャフィンランドスロバキアラトビアルーマニア、イタリア、イギリス 、スペイン、オーストリアハンガリー  、リトアニアブルガリア、オランダ、アイルランドポルトガルポーランドスロベニアキプロスクロアチア


EUに加盟するメリット】

(1)シェンゲン協定加盟国(EU28か国のうち22か国が加盟)はパスポート不要で入出国が可能。

単一国の様な感じです。つまり人の動きが自由になったということ(逆にいえば、入って来て欲しくない人も入ってこられるという事→イギリスの1番大きな不満)

 

(2)関税がかからない

自由に物品の貿易にするために、EU加盟国は関税同盟、自由貿易協定などに基づく関税制度を制定。

EU域内は関税が無税となるため、域内の貿易を活発化。

 

(3)共通通貨ユーロ導入で通貨価値の向上、ユーロ圏の両替の手間が省ける

1999年には欧州通貨であるユーロが決裁通貨として発行されたことで、ユーロ圏内では両替の必要がなくなってます。

イギリスはEU加盟後も通過をユーロにせずポンドを継続使用してます。

 
(4)アメリカと並ぶ外交,経済圏の形成
経済規模、外交面でアメリカ等の大国に対等に対話の土台に乗ることができる。
 
EUのデメリット】
(1)移民問題
2015年以来、中東やアフリカそしてい内戦状態のシリアなどから流入する移民・難民が爆発的に増加し、難民危機に陥っています。

一度EUに入国してしまうとEU内では自由に移動できる様になる為、難民受け入れに寛容な国と否定的な国(イギリス)で温度差がありテロが起こるたびに問題提起されてます。
 
(2)地域間経済格差の拡大
通貨の統一による為替の固定により、ギリシャのような大量の借金を抱える赤字国とドイツのような黒字国と経済格差が広がっています。
 
(3)加盟国内での言語、文化の違い
加盟国の中でも様々な言語と文化の違いがある為、統一見解に持っていくことが非常に労力がかかる
 


では、英国のEU離脱のメリットとデメリットについて考えます。

イギリスはEU加盟国のくせにユーロを使用せずに自国通貨ポンドのままだし、シュエンゲン条約適用外だという事で、EUの中でも浮いた存在です。
ただ貿易関係で関税が非課税であることや、EU圏での大国との対等な力発言力をというメリットもあり加盟していたわけですが、EU内での経済格差による移民等の安い労働力の流入、それによる国内での高い失業率が問題となり国民の不満がピークに達した。
 そこで当時のキャメロン首相は国民投票を約束せざるを得ない状況で投票結果、EU離脱という道を選ぶことになりました。


 【イギリスEU離脱のメリット】
(1)移民政策で流入制限等対策がとれる
  EUの自由な国境間の出入りから一歩外れることで国境側で移民流入制限をかけることができ、安い労働力の流入を防げる
 
(2)自国への主導権を回復
  EUの経済格差があるき国へわざわざお金を回すことなく、またEUへの分担金等を自国の政策に回すことができる。そのことで自国の主導権を回復することができます。
 
【イギリスEU離脱のデメリット】

(1)EU離脱による世界からの信用力低下、自国通貨ポンドの下落

首都ロンドンは世界中から金融の街として認知度が高いため、離脱による自国通貨ポンド安、それによる世界的な信用度の低下が懸念される

(2)EU加盟国との貿易交渉で関税がかかる

EU離脱により加盟国内の無課税というメリットがなくなるので、貿易交渉がを個別で実施する必要がある

 

英国民は関税や通貨の信頼性下落よりも、移民流入を避ける選択肢をした結果、EU離脱を選択したのです。