英国EU離脱合意報道も、まだハードルは残る
英国とEUが、英EU離脱合意の草案で合意したとの報道です。しかし、正式には、閣議で同意を取り付けた後に、議会で承認を得る必要があります。
草案合意が伝わった時点で、英議会内のEU懐疑派はすぐさま反発、合意に議会の承認は得られるかは依然不透明な状況と言えます。
英首相官邸によると、メイ首相が14日の14時(日本時間午後11時)に閣議を招集の予定です。
合意案は数百ページに及ぶとみられるが、具体的な文言について英政府は一切詳細を明かしておらず、焦点となる北アイルランド国境問題についてEU関係筋3人は、問題を解決できない場合のバックストップ(安全策)として、関税制度は原則的に英国がある程度規則を決められるものの、北アイルランドは特例としてEU規則に従う案が浮上していると指摘。また英国とEUの主張の差を埋めるための見直し制度も盛り込まれているとした。
草案合意を受け、英国内政党はさまざまな反応を示しています。
メイ政権を支える北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)のドッズ副党首は、実際に詳細を見極める意向を示し、同意をするかどうかは内容次第。
野党・労働党は、明るみに出た合意が自国にふさわしい内容となる公算は小さいとの見方を明らかにし、おそらく反対考え。
保守党議員のリースモグ氏や、ジョンソン前外相ら強硬離脱派は、メイ氏が自国を売り渡したと非難し、反対する考えです。
まだ、乗り越える山がありますね。